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ニュース 2013年

塚崎朝子著.新薬に挑んだ日本人科学者たち 2013年11月発行(講談社)

本書は近年日本で開発された代表的な医薬であるスタチン、クラビット、プログラフ、アリセプト、ガスター、リューブリン、アクテムラなどの開発を分かり易く、しかも的確に解説している。
http://www.amazon.co.jp/%E6%96%B0%E8%96%AC%E3%81%AB%E6%8C%91%E3%82%93%E3%81%A0%E6%97%A5%E6%9C%AC%E4%BA%BA%E7%A7%91%E5%AD%A6%E8%80%85%E3%81%9F%E3%81%A1-%E3%83%96%E3%83%AB%E3%83%BC%E3%83%90%E3%83%83%E3%82%AF%E3%82%B9-%E5%A1%9A%E5%B4%8E-%E6%9C%9D%E5%AD%90/dp/406257831X

米国心臓(病)学会(ACC)/心臓協会(AHA)がコレステロールの新ガイドラインを発表ースタチンの適用者が大幅に増加? 2013年11月12日

出典:2013 ACC/AHA Guideline on the Treatment of Blood Cholesterol to Reduce Atherosclerotic Cardiovascular Risk in Adults: A Report of the American College of Cardiology/American Heart Association Task Force on Practice Guidelines.Neil J. Stone, Jennifer Robinson, Alice H. Lichtenstein, et al. Circulation.published online November 12, 2013. Circulation. is published by the American Heart Association, 7272 Greenville Avenue, Dallas, TX 75231
http://circ.ahajournals.org/content/early/2013/11/11/01.cir.0000437738.63853.7a

以下に新ガイドラインであげたスタチン治療の対象者を示す(要点)。
1)狭心症を含む冠動脈疾患、心臓発作、脳卒中または関連症状の何れかの経験者すべて。
2)LDLコレステロール値が190mg/dl以上の者すべて。
3)40ー75歳の糖尿病患者のすべて。
4)今後10年間に心臓発作、脳卒中または他の冠動脈疾患の何れかを発症するチャンスが7.5%以上の者すべて。
http://www.health.harvard.edu/blog/cholesterol-and-statins-its-no-longer-just-about-the-numbers-201311136868

新ガイドラインによれば、スタチン治療の対象となる米国の成人(47-75 歳)が、その総数(1億1540万人)の半数近い(48.6%)、5600万人になるとの予測がある(NEJM March 19, 2014)。スタチン以外の脂質低下剤にはほとんど触れていないので、スタチン以外の脂質低下薬は服用する必要がない、とも受け取れる。ガイドライン通りに推移すれば、毎日のスタチン服用者は世界中で1億人を超すとも期待される。
http://www.portailvasculaire.fr/sites/default/files/docs/nejmoa1315665.pdf

毎日新聞が大きく報道

5月12日(日)版のトップページの約1/4(写真左)と4面(全面)(写真右)で遠藤を詳しく紹介。海外の研究者にも取材した、今までの新聞記事の中で一番の出来栄え。

「Medicine―医学を変えた70の発見」の第1版第2刷が出る(医学書院)

著書「Great Discoveries in Medicine」の邦語訳版「Medicine―医学を変えた70の発見」の第1版第2刷が5月1日に出版された(下の写真)。第1刷で指摘した間違いが全面的に改善された。

写真は日本語版の表表紙(左)と目次の一部(右)

「桜を見る会」には出席できなかった(4月20日)

安部晋三首相主催の「桜を見る会(新宿御苑)への招待を受けたが(下の写真)、韓国訪問の計画が既にあったので、残念ながら出席できなかった。

「新薬スタチンの発見 コレステロールに挑む」(岩波書店)の韓国語版が出版

岩波書店から2006年に出版された「新薬スタチンの発見 コレステロールに挑む」を鄭相哲氏(極東大学校、韓国)が韓国語に翻訳し、4月20日に発行された。

韓国循環器学会大会(ソウル)2013年4月19日〜21日

韓国循環器学会(と関連の学会)の招待を受け、馬渕宏先生(金沢大)と共に、訪韓した。4月20日朝に、ソウル大学医学部朴永培教授(循環器内科)と共に中央日報紙の取材を受け(右の写真)、正午に講演(左の写真は講演終了後に会場で)。記者会見の模様は翌21日(日)の中央日報で報道される予定と聞いていたが、報道が中止されたようだ。この頃、日韓関係が急に悪化したのが原因と聞く。

第77回日本循環器学会学術集会(パシフィコ横浜)で真下記念講演

下記プログラム(抜粋)から明らかなように、遠藤の後で、日野原重明先生が講演をされた。腰を痛めた79歳の遠藤は妻に付き添われ、座ったままで講演したのに、101歳の日野原先生は立ったままで元気に講演された。

3月16日(土)のプログラムからの抜粋

海外招待講演11:55〜12:40 第1会場 国立大ホール
Use of Stem Cells for the Treatment of Ischemic Cardiomyopathy
Roberto Bolli(University of Louisville, USA)
座長 堀 正二(大阪府立成人病センター)

真下記念講演 11:10〜11:55 第1会場 国立大ホール
Discovery and Development Statins
遠藤 章(東京農工大学・バイオファーム研究所)
座長 矢崎義雄(国際医療福祉大学)

百一賀記念特別講演15:00〜15:45 第1会場 国立大ホール
「医療プロフェショナルの育成」
日野原重明(聖路加国際病院)
座長 河合忠一(医仁会武田総合病院/京都大学名誉教授)

会長講演15:45〜16:30 第1会場 国立大ホール
Wonderful Voyage through Intravascular Imaging
水野杏一(日本医科大学名誉教授) 座長 高野照夫(日本医科大学)

高校の理科の教科書で紹介される

東京書籍(株)発行の高校理科教科書「科学と人間生活」の「微生物と医療」(下の写真)で、ペニシリン、ストレプトマイシンとともに、スタチンが紹介された。ところが、ペニシリンとストレプトマイシンは発見者(フレミングとワクスマン)の名前が書かれているのに、スタチンについては、「日本の研究者」としか書いていない。理由を聞くと、「生徒が先生に直接質問したりすると、ご迷惑をかけるので、生存中は名前は書かないことにしている」と説明された。その後、「次の版では書きます」との連絡があった。

バイオテクノロジーの教科書(ドイツ語版)で紹介

ラインハード・レンネバーグの著書で、世界的に有名なバイオテクノロジーの教科書の中で、スタチンがユーモアを交えて紹介された(上の写真)。日本語版も近く講談社から出版される予定と聞く。

NAI Charter Fellowの トロフィーなどを受け取る

米国発明家アカデミーのチャーター・フェローに選ばれたが、残念ながら、2月22日のフロリダでの顕彰式には出席できなかった。写真は後日送られてきた、証書(左)とトロフィー(右)。
http://us2.campaign-archive2.com/?u=a29770d10dce5eabc93a56c59&id=7cac7bea44&e=5253d73421

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